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『美女と液体人間』『ガス人間第一号』に続いて、同じ変身人間シリーズの『電送人間』を鑑賞。

3部作の2作目にあたるそうで、僕はてっきり『ガス人間第一号』の方が2作目かと思っていたが、こちらの方が2作目なんだ。

公開年は1960年で『ガス人間第一号』と同じ。でも『電送人間』が4月公開で、『ガス人間第一号』は12月公開だから、半年こちらの方が早い。


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本作の監督は福田純

もともと本作も本多猪四郎が監督を務めるはずだったが、『宇宙大戦争』の製作に追われていたことで、『空の大怪獣ラドン』の助監督をしていた福田純が監督をすることに。

特技監督は当然ながら円谷英二

彼抜きでは東宝特撮映画は作れない。

 

本作で人間を変身させるのは電波。

肉体を特殊な装置で電子化し、電波に乗って移動する。

 

このあたりはアメリカ映画の『ハエ男の恐怖』と同じ設定だ。
でもハエ男の方は電子化した際にハエが同じ装置に侵入し、人間とハエの分子が混ざり、恐怖のハエ男になった。

そして、元に戻るために試行錯誤の末、自ら死を選ぶという悲しい物語だ。

ラストで、頭が人間で身体がハエになった主人公がクモの巣に引っかかって、今にもクモが襲い掛かる状態でピーピー泣いている映像がなんとも不気味で、今でもたまに思い出すときがある。

 

本作は電波に乗って、瞬時に別の場所へ移動することで、過去に自分を裏切った仲間を殺していくというサスペンス仕立てになっている。

電送人間を演じている中丸忠雄が不気味な雰囲気を醸し出していて、とても怖い。(ポスター参照)

僕が本作を始めて観たのが小学校の時だったので、当時とても怖かったのが記憶がある。

50年後、改めて見直しても、その怖さは変わらなかった。今観ても十分見応えがある。

 

本作で特筆すべき円谷英二の特撮はなんといっても電送シーンだ。

彼がこだわったのもこの電送シーン。

当時のブラウン管式テレビの原理を真似た走査線の細かい横縞模様を犯人役の中丸忠雄に被せた特殊撮影は本当に人間が電子化していくようでリアルである。

当時はCGなんてなかったので、フィルムによる合成で処理なんだろうが、今観ても古さを感じさせない。